プリン体の役割
プリン体は、体に不要な害毒のように思われていますが、もとは遺伝子の核酸を構成している重要な物質です。新陳代謝で古い細胞が死ぬときに核酸が分解され、プリン体は尿酸となります。
プリン体は遺伝子の成分
食事によって体内に入るプリン体の影響
以前は、プリン体を多く含む食事ばかりしていると痛風の原因になると考えられ、プリン体の多い食品の摂取を厳しく制限していました。しかし、その後の研究で、食事によって体内に入るプリン体は、過剰でない限り、ほとんどが腸内で細菌によって分解されてしまうので、尿酸値の上昇への影響は、大きくないことがわかりました。なので、プリン体を多く含む食品を毎日食べつづけたり、一度にたくさん食べたりしない限り、極端なプリン体の食事制限指導をすることは少なくなりつつあります。しかし、痛風になる原因は、尿酸の量の増加だけではありません。肥満、運動の量、ストレス、体質などの要因が加わって発症します。これには個人差があるので、食事を含めた日常生活での自己管理が重要になります。
プリン体を増やす食品
プリン体は、4個の窒素原子と炭素原子からできた複式環状化合物と呼ばれる物質です。食物中のプリン体は、体内に入ると腸壁から吸収され、血液によって体の各細胞組織に送られて核酸を形成します。レバー類にプリン体が多いのは、肝臓でプリン体が合成されているためです。また、魚卵なども新しい生命誕生のために核酸をたくさん含んでいるので、プリン体が豊富です。尿酸を増やす食品で意外と知られていないのが、果物に多い果糖です。果糖は尿酸を増加させます。また、砂糖にも果糖が含まれていますが、果糖によって増える尿酸は微量なので、心配いりません。
肉や内臓類を連続して食べない
和食が好きな人は塩分の高い食品に要注意