無症候性高尿酸血症は痛風の予備軍
だれでも、いきなり痛風になるわけではありません。尿酸の排泄がとどこおり、尿酸が増える過程があります。そこで、早めに検査して治療を開始すれば、痛風を防ぐことができます。
増加する無症候性高尿酸血症
高尿酸血症になると、痛風関節炎や痛風結節などの発作が起こるようになります。しかし、人によっては尿酸値が異常に高く、尿酸が関節部にかなり蓄積された状態でも、痛風の発作や症状がまったく出ないことがあります。このように自覚症状がほとんどあらわれない高尿酸血症のことを「無症候性高尿酸血症」といい、近年、このタイプの患者が急増しています。無症候性高尿酸血症の恐ろしい点は、痛みなどの自覚症状がほとんどないために病気の発見が遅れることで、そのために治療の開始も遅れ、病気が進んでほかの臓器に合併症を起こすこともあります。
腎臓は我慢強い臓器
腎臓は、人間の臓器のなかでも、肝臓と並んで「我慢強い臓器」といわれます。左右二つあるので、過剰な尿酸が原因で機能が半減しても、自覚症状がなかなかあらわれません。腎臓障害の自覚症状があらわれたときには、病気はどんどん進行したあとで、腎不全や尿毒症などの重症の状態になっていることが多いです。
早期に高尿酸血症を発見する