痛風初期症状

痛風結節の症状

痛風という病気の基礎知識があれば、発作の激痛がおさまったからといって、「痛風は治った」と考える人はいないでしょう。痛風をほうっておくと、やがてさまざまな合併症を招きます。

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痛風結節・耳の写真
痛風の発作が起こっても、長い間、治療をしないではうっておくと、尿酸がどんどん増えつづけて、関節部分だけでなく皮下にもたまり、そこに尿酸の結晶のかたまりができてコブのようになることがあります。このような症状を痛風結節といいます。痛風結節は、痛風になると必ずできるものではなく、あらわれない人のほうが多いといえます。痛風結節ができても、そこに痛みや炎症は起こりませんが、結節が関節にできたときは、関節が変形して、自由に動かなくなることがあります。痛風結節は、比較的体温の低い部位にできます。最も多いのが手足の関節付近で、次いで皮下や耳などです。また、腎臓などの臓器にあらわれることもあります。痛風結節の形や大きさには個人差があり、くるみ大から、大きいものはりんご並みの大きさになることがあります。結節が小さいうちは周囲の皮膚の色と見分けがつきません。しかし結節が大きくなってくると皮膚が引っぱられて薄くなるので、皮下にたまった尿酸結晶が透けて見えることがあります。また、非常に大きな痛風結節になると皮膚が裂け、おからのような尿酸結晶が出てくることがあります。結節は、痛風発作が起きた患部の近くにできます。足の親指のつけ根にたびたび発作を起こす人は、その関節部に尿酸結晶がたまるので、盛り上がるようにはれ、痛風結節になります。また、耳の場合は、耳のふち(耳介)にニキビを大きくしたような結節ができます。痛風結節の多くは、痛風発作の症状が何度も起きていながら適切な治療を行わず、放置していることが原因でできたものです。一般的に、最初の発作が起きてから5~10年治療を受けずにいると、痛風結節になります。体にコブができたときは、そのコブを調べ、尿酸結晶による痛風結節であれば、ただちに治療を始めなければなりません。治療によって尿酸値が下がってくれば、結節は小さくなって消えていきます。