痛風とは
主にひざから下の関節が激しく痛むのが痛風の症状の特徴
痛風患者の約95%は30~50代の男性
痛風の大きな特徴は、20~30年前は男性の患者が圧倒的に多く、患者全体の実に99%が男性であったことです。男性は、女性にくらべて尿酸の総量が多く、思春期になると尿酸の量が急に増えますが、その後、加齢とともに低下していきます。しかし、なんらかの原因で尿酸値が上がりすぎると高尿酸血症になり、その状態が数年つづくと痛風の発作を起こすようになるといわれています。また女性も、閉経後は、エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌が減って、尿酸の量が増えることから、特に腎疾患のある人は高尿酸血症を起こしやすくなります。痛風は、年齢別にみると、働き盛りの30~50代の男性に最も多く発症し、痛風患者の約95%を占めています。思春期以前の世代にはみられません。このために「痛風は中年以降の男性の病気」といわれてきました。しかし、最近、若い世代に急速に痛風が増えています。その大きな原因として、若い世代の食生活の欧米化や、ストレスやアルコール摂取量の増加が考えられています。
痛風の初期症状
痛風の発作は、夜明け前や早朝に起こることが多く、痛みが始まって2~3時間ほどたつと患部の関節が赤くはれ上がり、熱をもってきます。痛みは24時間ほどでピークがきて、その後、少しずつやわらぎ、治療を受けなくても10日前後で自然に消えます。最初の発作では、4日から1週間ほどで痛みはとれて、10日もすると完全に消えることがほとんどです。しかしこれは痛風が治ったのではなく、症状が消えても、最初の発作を起こしてから1~2年後、痛みを忘れたころに再発します。初期症状(最初の発作)のときに適切な治療を受けずに放置しておくと、発作の間隔が半年に一度、3カ月に一度と、少しずつ短くなります。